SHIBUYA109で「路上ライブ」決勝大会 優勝者KIMIKAさんにNY挑戦権

自身の思いが詰まった「This is me」で勝利をつかみ取ったKIMIKAさん

自身の思いが詰まった「This is me」で勝利をつかみ取ったKIMIKAさん

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 SHIBUYA109(以下109、渋谷区道玄坂2)前のイベントスペースで4月28日、「109路上LIVE」の決勝大会が行われた。

ウクレレを奏でながら観客を魅了したKAIKIさん

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 109を運営する109エンタテイメント(道玄坂1)の事業理念「Making You SHINE!~新しい世代の“今”を輝かせ、夢や願いを叶(かな)える~」を体現する同プロジェクト。同社は昨年の設立以降、109館内に個人やスタートアップ企業などの商品をセレクトする売り場「IMADA MARKET」を設けるなど、同理念を具現化する取り組みをしている。

 さまざまなジャンルで「新しい世代の才能を発掘し、夢や願いをかなえる」同プロジェクトの第1弾となる今回は音楽に着目し、ツインプラネット(神宮前5)協力の下開催した。昨年10月から今年2月まで3回にわたり予選を行ったほか、外部のライブハウスなどでオーディションを実施。決勝大会には約500人の中から選ばれた8人が出場した。審査員は、109エンタテイメント木村知郎社長、ツインプラネット所属タレントの「ぺえ」さん、音楽プロデューサーCarlos K.さん、歌手Beverly(ビバリー)さん、シンガー・ソングライターCeleina Ann(セレイナ・アン)さんが務めた。

 広場を埋める人が集まったこの日。出場者は審査員と観客らが見守る中、トーナメント方式で1曲ずつカバー曲を披露。審査員5人が出場者いずれかの札を上げる多数決で勝者を決めた。決勝に駒を進めたのは、2月にメジャーデビューを果たした歌手KIMIKAさん(23)と、ウクレレを片手に歌うKAIKIさん(23)の2人。昨年12月の大会に出場していた2人の再対決となった。

 先行のKIMIKAさんは、「この曲に出合い、よろいをかぶらないで好きなことをやっていいと思えた」という映画「グレイテスト・ショーマン」の劇中でキアラ・セトルさんが歌う「This Is Me」を披露。後攻KAIKIさんは1回戦・2回戦とウクレレを弾きながら歌っていたが、決勝ではウクレレを置いて歌唱力のみで勝負。「歌を始めるきっかけになった」というR&Bの中からグラミー賞受賞歌手アリシア・キーズさんの「If I Ain't Got You」を選曲した。両者が歌い終わった後迎えた結果発表は、4対1でKIMIKAさんが勝利。KIMIKAさんは両手を挙げて喜びを表現し、KAIKIさんと抱き合い健闘をたたえ合った。

 KIMIKAさんはファッションも好きで、「エムズエキサイト」のショップ店員として109でも働いていた経験もあり、思い入れのある地で勝利をつかみ取った。KIMIKAさんには賞金109万円が贈られたほか、NYへの挑戦権も進呈。詳細は未定だが、NYではボイストレーニングや地元アーティストとの交流などを予定している。KIMIKAさんは「飾らずに今出せる100%の全力を出し切れた」と笑顔を浮かべ、「私は何も持っていなかった。そういう人でも信じてやり続ければ成功することを伝えたい」と展望した。

 日頃から付き合いがあるという両者。KAIKIさんは悔しさをにじませつつ「(KIMIKAさんの歌を聞いて)感動したので、素直にうれしさもある」とKIMIKAさんの優勝を喜んだ。セレイナさんが「決勝こそウクレレが見たかった」と講評したように、決勝でウクレレを弾かなかったことを敗因の1つに挙げながらも「歌のバトルだったので、歌で勝負した。ソウルを乗せて届けられた」と振り返る。コンテストなどに出場するのは初めてで、「持っているスキルを試す良い経験になった」と手応えをうかがわせた。

 木村社長は「歌は人の心をこんなにも揺さぶるのだと感じた」と振り返る。次回以降は未定だが、「若者はこの街に夢を持って来ていると思う。109はファッションの聖地だが、今は一つ一つの夢を丁寧にかなえていくためにチャンスや場を提供していきたい。このプロジェクトはそのスタート。渋谷の名物になるよう努力したい」と意欲を見せた。

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