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渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで米写真家ソール・ライター回顧展 絵画なども

ファッションやモノクロの写真などが並ぶ場内

ファッションやモノクロの写真などが並ぶ場内

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 渋谷「Bunkamuraザ・ミュージアム」(渋谷区道玄坂2)で現在、「ニューヨークが生んだ伝説 写真家ソール・ライター展」が開催されている。

初公開となる書道紙に描いた絵画

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 米写真家ソール・ライター日本初の回顧展となる同展は、米NYのソール・ライター財団が所蔵する200点以上の写真、絵画、資料を展示する。

 1923年生まれのライターは、1935年ごろに母親に買ってもらった初めてのカメラで写真を撮り始めた。1946年に画家を目指してNYに移住したが、画家リチャード・プセット・ダートに出会ったことで写真への関心が芽生えたという。1951年に「ライフ」誌にフォトエッセーが掲載され、1958年に「ハーパーズ・バザー」誌でカメラマンとして仕事を始めて以降、「エル」や英国版「ヴォーグ」などファッション誌を中心に活動。1980年代には商業写真から退くが、2006年、1940~50年代に撮影したカラー写真をまとめた初の写真集「Early Color」(独シュタイデル)で脚光を浴び、展覧会も開催された。2013年に89歳で亡くなった。

 場内は5つのエリアで構成。ファッションエリアでは、「ハーパーズ・バザー」に掲載した写真を中心に映画「ビヨンド・ザ・フリンジ」のキャストとモデルを収めたカットなども展示。写真は、街灯や清掃作業員、ペンキ塗り子どもたち、靴磨きの靴、ガラス越しの風景、積もった白い雪と対照的な赤い傘、雪の中の足跡など、自宅周辺の街中で撮影された作品をモノクロとカラーでそれぞれ紹介する。

 浮世絵や書にも影響を受けたというライター。絵画エリアでは、書道紙に描いた「和紙のポートフォリオ」シリーズ65点のうち4点を初公開している。写真・絵画ともに多くの作品を残しているという「ヌード」作品は、ほとんどがパートナーや知人・友人をモデルにライターのアパートで撮影していたという。着替え中やタバコを吸う姿など捉えた写真や、プリント印画紙上にガッシュや水彩絵の具で描いた絵画なども並ぶ。

 そのほか、ライターのセルフポートレート写真、使っていたカメラや絵の具、未現像のフィルム、スケッチブックなどの資料展示、ライターのスタジオの写真展示やスタジオを紹介する映像、同展で紹介していない作品のスライドショー上映も行っている。

 開館時間は10時~18時(金曜・土曜は21時まで、入館は閉館の30分前まで)。入館料は、当日一般=1,400円、大・高校生=1,000円、中学・小学生=700円ほか。6月25日まで。

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