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渋谷に「つくる人を応援する」書店「ブックラボトーキョー」 カフェ併設、24時まで営業

「つくることも生活が豊かになるヒントになるのでは」と話す鶴田浩之社長

「つくることも生活が豊かになるヒントになるのでは」と話す鶴田浩之社長

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 渋谷・道玄坂に6月25日、コーヒースタンド併設の書店「BOOK LAB TOKYO」(渋谷区道玄坂2)がオープンした。経営はウェブメディア事業やアプリ開発を手掛けるLabit(桜丘町)。

約1万冊そろえる店内

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 同社の新事業となる同店。同社社長・鶴田(つるだ)浩之さんは、近年増えているコンセプト型の書店やカフェ併設の書店を利用する中、「ライフスタイル提案」や「大人の消費喚起」を打ち出す既存の書店では「自分はターゲットではない」と思うようになったという。自身が「ものを作っている」ことから「創造意欲が湧く書店を作りたい」と考え、「つくる人を応援する」をコンセプトに掲げた同店を企画した。

 ネットエイジ(現ユナイテッド)創業者でLabitの株主でもある西川潔さんの支援を受けたほか、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で資金調達して出店にこぎ着けた。Labitが渋谷で創業したことや、西川さんが1999年に提唱した「渋谷ビットバレー構想」の意思を引き継ぎたいという思いから渋谷を出店地に選んだ。

 店舗面積は約65坪。「手作り感」を取り入れた店内は、グレーの壁に囲まれた空間に、ブルーグレーのスチールとベニヤを組み合わせた棚や、コンクリートパネルを使った什器(じゅうき)などを配置。店内では60~80人規模のイベントも行っていくことから、什器は全て可動式にしている。構造上死角となる一角には、作家やブロガーなど「文章を書く人のための席」も作り、今後予約制で使えるようにする予定。店舗全体をイベントスペースとして貸し切り提供もする。

 蔵書数は1万冊で、4000冊ほどは鶴田さんが選書。専門書・コンセプト本と新刊書・話題の書籍はそれぞれ半分ずつラインアップ。専門書は「つくるを考える」をテーマに、コンピューターの技術書からウェブデザイン、美術、塗り絵、建築、機械工学、物理、天文、生命科学、料理まで、あらゆる「つくる」に関連した書籍をそろえる。ファッション誌の取り扱いは少ないという。

 店内にはコーヒーショップ「私立珈琲(コーヒー)小学校」監修のコーヒースタンドも併設。席数はテーブルとソファ合わせて40席。ハンドドリップコーヒー(648円)やエスプレッソ(シングル324円)、月替わりのビールやワイン(以上864円~)などを提供する。

 鶴田さんは「きっかけを作ったにすぎない。消費だけでなく、つくることも生活が豊かになるヒントになると考えている。それを押し付けるつもりはないが、来店いただいた方がそれぞれ体験して(何かを)つくってみたいという気になれば」と期待を込める。

 営業時間は8時~24時(6月中は10時~22時)。

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