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コミュニティーFM「渋谷のラジオ」本放送開始 福山雅治さんからメッセージも

本放送開始に当たり出演した長谷部健区長(中央)と箭内道彦さん(右)

本放送開始に当たり出演した長谷部健区長(中央)と箭内道彦さん(右)

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 渋谷区内を主な聴取エリアとするコミュニティーFM局「渋谷のラジオ」が4月1日、本放送を始めた。運営はNPO法人「QC」。

出演後、取材に応える箭内道彦さん

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 クリエーティブディレクター箭内道彦さんが中心となり、歌手・福山雅治さんらも出資して始動した同局。「ダイバーシティ、シブヤシティ。」をコンセプトに、夢を持つ若者の「実践的なチャンス」を提供する場となる「ラジオの学校」を目指す。

 第一声は福山さんからのメッセージ。所属事務所が渋谷区内にあることや、かつて宇田川町エリアのバーでアルバイトをしていたことなどを紹介した後、渋谷は「ずっと接触しながら人生を過ごしてきた大変なじみ深い街」と振り返った。「(渋谷のラジオで)街に恩返しをしたい。いろいろな出会いがあって育てていただいたという気持ちを持っている。今でも感じることや発見することがあり、いろいろなことを教わっている」とも。

 さらに、「一体どんなラジオ局になるのか、どのような街に渋谷がなっていくのか、どのように僕らはこの街と生きていくことができるのか。渋谷のラジオは地域密着、世界最先端のラジオ局。新しいことが始まります、皆さん楽しみましょう」と呼び掛けた。

 開局時、スタジオ(渋谷3)には箭内さんと長谷部健渋谷区長も出演。長谷部区長は「ついにこの日が来た。渋谷の情報が世界に広がる大きなチャンス。住んでいる人も、働いている人も、遊びに来る人も、聴いて楽しいラジオ局がいよいよ始まる」と話し、「(渋谷には)たくさんのローカルスターがいるので、そういう人たちにもスポットライトが当たるようになれば」と期待を寄せた。

 東日本大震災以降、「ラジオの持つ力を目の当たりにしてきた」という箭内さん。「現地で受信できるという仕組みも含めて、人と人をつなぐ力、地域の力に対するラジオの効用を感じた。その力を、顔が見えないといわれる大都会・渋谷で発揮できたら。街づくりや人と人をつなぐことを考えたら、最適なのがラジオだった。世界からも注目されている場所だからこそ、どんな新しいことができるかという実験は、とてもやりがいがある」と意欲を見せる。

 「渋谷と言うと渋谷駅前という感じがするかもしれないが、本当にいろいろな表情があって、いろいろな人たちがいる。それが一番渋谷の面白い所。人もまた渋谷の名産だと思うので、そういう人たちをマイクの前に呼んできて、新たにつながって新しいことが起きていく場にできたら。ローカルスターたちが全国に影響を与えていってほしい」とも。

 その後、同局制作部長でもある西本武司さんが「総合司会」を務め、区内の書店などで働く人を招く番組「渋谷の本屋さん」がスタートした。同局では1週間で60本以上の番組を放送していく。

 一部番組にはスポンサーが付いているほか、年間を通じて協賛する「スペシャルサポーター」として、NTTドコモとレコチョクが参画している。市民ファウンダーは100人を超え、運営などをサポートするボランティア登録は500人に上っている。

 当初の放送時間は8時~24時で、深夜1時~朝7時はミキサー増冨和音さんが録った渋谷の環境音を流す。周波数は87.6Mhz、送信出力は渋谷区全域が対象となる20ワット。

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